株式会社Crypto Garage（本社：東京都渋谷区、代表取締役CEO：大熊 将人、以下：Crypto Garage）は、IEEE主催のブロックチェーン分野における世界トップレベルの国際会議「IEEE International Conference on Blockchain and Cryptocurrency (ICBC)2022」に論文を提出し、その内容が採択されました。

　このたび採択された論文は、2017年にMIT Digital Currency Initiativeの研究者Thaddeus Dryjaが発表したブロックチェーン上でデリバティブ取引を可能とする提案であるDiscreet Log Contracts(以下：DLC)について、実用的な改善策として以下を提案しています。

・オンチェーンデータからDLCの実施証跡を判別不能にし、契約セットアップ後に契約者同士のインタラクションを不要にする「Adaptor signatures」の適用
・数値ベースアウトプットの取引を前提に契約のセットアップ方式を最適化した「数値ベースアウトプットの契約方式(Numerical Outcome Contracts)」
・単一オラクルへの依存度を減少させる「マルチオラクル契約方式(Multi Oracle Contracts)」および「オラクルの不正証明(Fraud Proofs)」
・契約セットアップ高速化のための処理最適化「予想ポイントの事前計算( Pre-computing of anticipation points)」「予想ポイントのメモリ化(Memoization algorithm)」「予想ポイント計算並列化(Parallelizing the computation of anticipation points)」
・最適化適用前後比較による性能評価

　本研究はCrypto GarageおよびSuredbits社（本社：San Mateo California、代表取締役：Chris Stewart）との共同研究成果であり、2022年5月2日（月）～5日（木）に開催された学会にて、発表を行いました。なお、本施策をはじめとするDLC仕様は、現在も世界中の企業や開発者を中心に継続的に議論されており、Crypto Garageはその仕様検討および、仕様に基づく開発を牽引しています。

■採用論文
Bitcoin Oracle Contracts: Discreet Log Contracts in Practice
https://ieeexplore.ieee.org/abstract/document/9805512

■DLC仕様
https://github.com/discreetlogcontracts/dlcspecs

■Crypto Garage開発DLCライブラリ
https://github.com/p2pderivatives/rust-dlc

　Crypto Garageはこれまで、国内外の暗号資産取引業者に向けて、「SETTLENET」などのブロックチェーン関連決済サービスや付随するプロダクト群を提供しています。また、2021年6月には、国内暗号資産交換業者とカバー業者間の取引の媒介サービスの提供を目的に、資金決済に関する法律に基づく暗号資産交換業者として関東財務局への登録を完了しました。Crypto Garageは今後もブロックチェーン技術や暗号技術を活用した高度な金融サービスの開発を通じ、健全な市場形成とエコシステムの発展に貢献していきます。

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【問い合わせ窓口】 info@cryptogarage.co.jp